2020.01.30ワイン用ブドウと食用ブドウはどこが違う??
- ワインの知りたいあれこれ
ブドウと言うとまず思い浮かべるのがデラウェアや巨峰などの食用のブドウですが、ワイン用のブドウはこれらの食用のブドウとは種類が異なります。
ブドウの品種を大別すると、アメリカ種とヨーロッパ種に分けられます。
アメリカ種は主に皆様が普段召し上がっている生食用として栽培されていてワイン用にはあまり使われません。
食べて美味しいブドウがワインにしても必ずしも美味しいと言うわけではありません。
生食用としては果肉が厚く適度な甘味があって皮が薄くジューシーなものが好まれます。
ワインに使われるブドウはヴィティス・ヴィニフェラと呼ばれるヨーロッパ種で糖度と酸度は生食用よりも更に高く、粒が小さいことが特徴。
果肉よりも皮や種の比率が多い為、食べにくくて生食には向いていません。
しかし香味の成分はこの皮や種の部分に多いため香り高いワインに、また皮や種の部分に含まれる渋み成分がワインを複雑な味わいに仕上がり、美味しいワインの原料になるのはほぼ間違いなくヴィティス・ヴィニフェラ種です。
赤ワイン用のカベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、メルローや白ワイン用のシャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨンなどが代表的です。
ちなみに日本で生産されるブドウの8割は食用です。しかし、世界に目を向けると、なんと生産されている8割のブドウがワイン用に使われているのです。
ヨーロッパから輸入されたワイン用のブドウの栽培が日本の気候ではうまくいかず、アメリカから輸入された生食用ブドウの方が日本で栽培しやすかったためです。
ワイン用と生食用のブドウそれぞれに、用途に応じた特徴があるという事です。